ウシガエル釣り

やっと多摩川でもウシガエルが鳴き出した。
あの、野太い声……
2、3匹なら愛嬌が無くもないが、アマゾンの奥地では、突然の夕立が過ぎ去った後など、会話もできないほど凄かった記憶がある。
30年ほど前、雷魚釣りに凝ったことがある。
流木のように寝そべる雷魚がどうしても見つからないとき、ときたま遊び相手してくれたのがウシガエル。
蓮や睡蓮の葉に前足をかけてじっとしているウシガエルの20センチほど手前にポッパーをポトン。
それを見たウシガエルは、ピョンと10センチほど間合いを詰める。
少し間をおいて、ポッパーにチョンっと小さなアクション。
すると、ウシガエルはまたピョンと10センチほど間合いを詰める。
ポッパーとウシガエルの間合いが2センチほどに詰まり、お互いの緊張感が高まった瞬間、またもやチョンっとアクション。
その瞬間、ウシガエルは大きな口を開けてジャンプし、ポッパーをひとのみ。
この写真は、釣友がフロッグルアーで釣り上げたウシガエル君だが、フライの場合はバス用のポッパーや大きなマドラーミノーでもオッケー。
ちなみに、簡単に外れるよう、バープレスにすることをお忘れなく!
フラットヘッド(コチ)

まだ原稿が終わらない……というか、今日の夜から奥日光取材。
戻りは明日の夜。
……ということは、1日丸ごとつぶれてしまう。
そんなわけで、今日もまたちょっと手抜き記事でご勘弁。
フラットヘッド=コチ
このフラットヘッドは西表島のワニゴチ。
淡水がチョロチョロ流れ込むサーフでポッパーを放り投げ、チョンチョンと誘えば、まさしくワニのように大口開けて飛びついてくる。
アベレージは50センチ前後で、ファイトもなかなか。
ちなみに、オーストラリアの南東部海岸もフラットヘッドの宝庫。
こちらもポッパーで釣るのだけれど、70センチを越えるモンスターも少なくない。
ただ、昔は食べなかったそうだが、最近は中国系移民の増加とともに、その味に目覚めてお持ち帰りも多くなった。
砂浜の愛嬌者も、人間のどん欲さにはかなわないようだ……
炎のピーコックバス

このブログを書き始めてほぼ1年半。
いったい誰が読んでるんだろ?
こんなこと書いて、どんなメリットがあるんだろ?
単なる自己万足だよな……なんて思いながらだらだら続けている。
でも、毎日100人以上の人たちが覗きにくる。
そのほとんどがリピーター。
なんのコメントも残さず、ただひっそり立ち寄って、ひっそり去ってゆく。
ま、自分で勝手にブログを書いている訳で、どうこう言うつもりもない。
でも、たまにはランキングをポチッとしたり、「つまんない」とか「そうだよね」とか、一言コメントを残してくれると、単純なボクは、けっこう嬉しかったりするのだけれど……
この魚はアマゾンの支流、タイマスの「フォーゴ」と呼ばれるピーコックバス。
「フォーゴ」は「炎」という意味で、たしかに、その燃えるようなオレンジ色は炎そのもの。
このフォーゴはアマゾンでもかなり珍しく、自慢をさせていただければ、フライで釣ったのはボクが初。
ロッドは7番、ラインはフローティング、フライはポッパー系のミノー。
どの記事もそうだけれど、タックルのこと、ポイントのこと、フライのこと……
質問があったら、お気軽に!
多摩川のオイカワ逃避

ここ数日、原稿の締めが迫っているにもかかわらず、のらりくらり。
「こんなことじゃイカン!」と、自分を叱咤激励してキーボードを叩き始めた途端、パソコンがフリーズ!
で、結局、気分転換と称して多摩川のオイカワ釣り。
タックルは2~3番のグラスにフローティングライン。
リーダーは8X、フライはドレッシングたっぷりの20~24番のバイビジブル。
ビーチサンダルのままくるぶしまで流れに浸かり、上流にフライをキャスト。
フライが着水した瞬間、オイカワが水中からジャンプ……
かくして、30分ほどオイカワと戯れ、泳ぎ疲れた愛犬モボ君を自転車の前カゴにのせ帰宅。
……そのままパソコンに向かえば、なんら問題ないのだけれど、ついついキッチンに立って包丁を研いだり、ベランダの植木に水をやったり……
あ~
そろそろ本気でやばい!
多摩川散歩

ここ数日、初夏というより、夏真っ盛りといった暑さが続いている。
愛犬モボ君との散歩も日々早くなり、今日は早朝7時に多摩川の土手に到着。
上空に浮かぶ雲は、いつだったかどこだったか東南アジアの島で腹を空かせながら見たデジャブのようで、モボ君もジェット気流に乗って運ばれてきた異国の臭いを感じとったのか、なんとなく視線が虚空を漂っていた。

多摩川の川原も日ごとに緑が深くなり、小石拾いを得意とするモボ君にとってはジャングル探検そのもの。
それにしても、犬の嗅覚は凄い。
たった2センチほどの小石を放り投げると、確実に草むらをかき分けて拾ってくる。
そのときの、シッポを垂直に立て「俺ってスゴいだろ~」と言わんばかりの凛々しい態度……
これがまた、親バカな飼い主にとっては、可愛くてたまらない。
アマゾン淡水シーラカンス?

つい先日、インドネシアの漁師が「生きた化石」シーラカンスを釣った。
体長131センチ、体重51キロ。
場所はスラウェシ島のプケナン沖で、ボクも何度か潜ったことがあるのだが、潮が早く、珊瑚礁のリーフが、断崖絶壁のように深海に落ち込んでいたことを記憶している。
南米にも、シーラカンスに似た魚がいる。
アマゾンでは「タライロン」、ヴェネズエラでは「アイマラ」、商売熱心な日本の熱帯魚屋では「アマゾン淡水シーラカンス」などと呼ばれている。
水深1メートルほどの浅場にジ~っと身を潜め、頭上にフライやルアーが落ちた瞬間、まるで水雷が弾けたような勢いで噛みつく。
口が堅く、なかなかフックアップしないのが悩みの種。
だが、さすがに数億年を生き抜いた古代魚だけあって、細かいことは気にしないらしく、ボクの経験では連続4回アワセに失敗し、5回目にやっとフックアップしたこともある。
(釣った魚はリリースしています。ご安心を!)
地球温暖化、環境汚染、乱開発……
地球上から貴重な生物が次々姿を消している。
最後に残された「古代魚たちの楽園」
それを、どうやって「守り」「残す」か……
それこそが、ヒトの未来を占う重要なファクターのような気がする。
貴重な一枚?
一枚の顔写真

1970年代の貧乏旅行者当時、ボクは顔写真に凝っていた。
そもそも写真を撮られるのが嫌いな自分が写真家になったのも変だが、その、写真家が偶像崇拝を禁じているイスラム世界を回って、本来タブーであるはずの記念写真を撮らせてもらう……これも、かなり変だ。
この写真はアフガニスタンの国境に近いパキスタンの山奥、チトラルで撮影したもの。
羊の番をしていた老人に「写真を撮らせて」とお願いした。
老人はいそいそと黒いテントに潜り込み、鏡に向かって髭を整えて真新しいチトラル帽子を頭にのせ、そしておもむろに「写真を撮られるのは生まれて初めてだ……魂は抜かれないのか……」と、言った。
あの、照れたような微笑み……フィルム以上に、ボクの脳裏に深く刻まれている。
……70年代……
いい時代に、いい旅したな~ と、つくずく思う。
10頭身のニジマス

福島県の裏磐梯フォレストスプリングスに行ってきた。
例のごとく、某雑誌の取材……。
うだるような暑さの東京を抜け出して東北道を4時間。
裏磐梯は春真っ盛り。
眩しいほどの新緑、そして遅咲きの桜を同時に楽しむことができた。

天気にも魚にも恵まれ(管理釣り場なので当然だよね)、取材もサクサク終了。
時間が空いたので、ちょっとだけフライをキャスト。
で、釣れたのがこの10頭身のニジマス。
サイズは60センチほどで、それなりにファイトするのだけれど、体型は甘やかされて育った肥満児そのもの。
……これじゃ、一般河川に放流されたら溺れちゃうかも。
スタッフの話に寄ると、数ヶ月もすれば贅肉が落ちてスマートになるらしい。
ま、その頃には知恵も付いて、ボクのフライなんて見向きもされないかもね……
なにもない暮らし

このところ凄惨な事件が続いている。
なにかとストレスが多いのだとは思うが、
たまには立ち止まって、ゆっくり深呼吸してみたらどうだろうか。
旅していると、いろんな人たちと出会う。
このパプアニューギニアの子供たちは、今でも高床式の家で自給自足に近い暮らしを営んでいる。
電気も電話も水道もガスもトイレない。
当然ながら、テレビゲームもパソコンもコンビニもない。
考えてみたら、ボクの子供のころも似たような暮らしだった。
ダルマストーブの上にはフィラメントの透けた裸電球一個。
毎朝、子牛にミルクをやって、手押しポンプで水を汲み、お風呂の薪割り……。
当時の暮らしに戻りなさいと言われたら、ちょっと躊躇するが、きっと3日も経てば楽しく暮らせるそうな気がする……
OLDフライボックス
逸品

英国王室御用達ハーディ社のフライリール。
スペシャルオーダーされたものだが、その違いにお気づきだろうか?
昨日に続いて、KT氏のタックルコレクションの逸品である。
なにせ、KT氏のコレクションは数千点に及び、その一点一点にまつわるヒストリーが、これまた時間を忘れさせてくれるほどに興味深い。
当時のフライフィッシングといえば特権階級の遊び。
その特権階級の無理難題に職人たちが持てる技と時間を注ぎ込む……
たかが釣り道具、されど釣り道具……である。
日本の伝統工芸品や匠の技もそうだが、やはり、量産品で満足しているようじゃ、本物は育たないのかもしれない……

このサーモンフライもコレクションの一部。
クラシックパターンというより、これぞ本物。
一世紀近く前のサーモンフライだ。
いやはや、いつの時代もフライフィッシャーたちは優れた職人であると同時に優れた芸術家でもあったようだ……。
見習わねば……
オールドタックル

先週末、知人に誘われてKT氏のフライタックルコレクションを拝見させていただいた。
ここでは全貌を公開できないが、個人のコレクターとしては日本一、いや、スピニングリールなども含めれば世界一……かもしれない。
海外から「ぜひとも……」と、ゲストが絶えないのもうなづける。
ボク自身、骨董趣味はないのだが、その道具にこめられた職人の技、そして、名品といわれる逸品の「存在感」を強く感じた。
一度、本格的な撮影機材を持ち込んで、じっくり撮影してみたいものだ。

名品に圧倒されつつも、ちょっと感動したのは、この小さな手帳だった。
ページには几帳面な文字で、その日の釣果が事細かに記されていた。
よほどの釣り好きだったらしく、3日と置かず釣り場に通っていた。
だが、そのメモ書きが、とある日を境に、ぷっつりと途絶えていた。
……戦争の勃発である。
その後、そのノートの持ち主がどうなったか、それは不明だ。
願わくば、新たな手帳に、新たな文字を記したことを……
一杯もままならぬ
多摩川ナマズ用フライ

予定の期日が過ぎてもレイアウトのラフが届かない。
ま、それぞれ都合もあるだろうし焦ってもしょうがない。
……ってな訳で暇を持て余し、フライを1本巻いた。
蝦夷やちねずみパターンだ。
その昔、サハリンのタイメン(イトウ)釣りの為に考案したパターンなのだけれど、これがなんと多摩川のナマズに絶好調!
特に、シーズン始めから1ヶ月ほど経って、ナマズがルアーにスレた今の時期、このフライを『ナマズに気付かれないような気持ち』で、そ~っと水面を這わせると、突然「ガボッツ!」っと喰ってくる。
それにしても、ナマズがネズミを喰べているとは思えない。
……ということは、このフライをナニと勘違いしてるんだろうか?
*シッポをボディより長くし、太いままの方が魅惑的にクネクネと泳ぎます。また、ディアヘアーを刈り込んだヘッドの部分は小さめのほうが、空気抵抗が少なく、キャストしやすいです。
お試しあれ!
釣り人にできること

アリゾナで見かけた「ガラガラヘビ注意!」の看板。
思えば、今年は一度もヘビに遭遇していない。
いつもなら、フライロッドを抱えて川原をウロウロしていると、決まってシッポを踏み付けそうになって大慌て……なのだが……。
そういえば、カエルやサンショウウオなどの両生類を絶滅に追いやるかもしれないツボカビが日本でも発見され、問題になっている。
ま、詳しいことは「環境省自然環境局野生生物課外来生物対策室」のホームページhttp://www.env.go.jp/nature/info/tsubokabi.htmlを覗いていただくとして、とりあえず、フライフィッシャーのボクにできることはウエーディングシューズやタックルをしっかり消毒して乾燥させることしかない。
ディディーモの問題もそうだが、たとえ間接的で悪意が無いにしても、釣り人が自然破壊に手を貸しているとすれば、とても悲しいこと。
できることから、今すぐ、やろう!
いつもと同じ
それでも捨てられぬ

往年の名車ホンダXLV750R。
30年以上前、パルダカ(パリダカールラリー)に憧れて衝動買いした。
たしか、日本では300台の限定発売だった。
ドライサンプ方式の空冷V型ツイン。
角形フラームに真っ赤に塗装されたエンジンとミッションケース。
そして、巨大なトリコロールカラーの燃料タンクと極太のドライブシャフト。
いやはや、まさに当時としては革命的だった。

数年前、そのXLV750Rの燃料タンクとシートが盗まれた。
当時、2重にカバーをかけて保管していた。
が、あるとき気付いたら、燃料タンクが消え、その数日後、シートが消えた。
その手際の良さからいって、完全にプロの仕業。
当然ながら、お客から注文があったか、それともXLV750R所有者か……。
考えてみれば、発売から30年以上経っているので、日本に10台と残っていないはず。
バイク好きとしては、実に悲しい。
それにしても、タンクとシートが無くては、たんなるくず鉄……である。
だけれど、なぜか捨てられない。
引退したら、ガレージでバーボンなどチビチビやりながら、じっくりレストアを……なんて考えていたからだ。
だが、当分、そんな日々が訪れる気配はなく、共に野山を駆け巡ったマシンは朽ちてゆくばかり……。
どなたか、旧車マニアの趣味人の方、引き取ってくれませんか~
なにもしない贅沢
名犬? 薄情犬?

今朝のこと。
いつもなら、他の犬の散歩時間を避けて多摩川に行くのだけれど、久々の青空なので、ちょっと早めに家を出た。
いつものように川原でモボ君のリードを外し、川面を眺めていると、遠くで遊んでいた犬が3匹駆け寄ってきた。
犬嫌いというか、自分を犬だと思っていないモボ君は大慌て。
一目散に逃げ出し、あっという間に茂みの中に飛び込んだ。
2、3分後、一旦、200メートルほど離れたヤブから姿を現したものの、ボクの周りでは3匹の犬とその飼い主たちが「あら、あんなところから出てきた、可愛い~」なんて言いながら、犬にリードを付ける様子もない。
それを見たモボ君は意を決したように、またまた茂みに飛び込んだ。
それからが大変。
何度呼んでも姿を見せない。
他の犬の飼い主も心配して探してくれるが、犬嫌いのモボ君には逆効果。
……20分ほど探しても出てこないので、まさかとは思いながら、祈るような気持ちで家に戻ってみた。
すると、ドアの前で、忠犬ハチ公よろしくシッポを振っているではないか。
2キロほどの距離をひとりで帰ったのは凄い。
途中、交差点もガソリンスタンドも美味しそうな臭いをまき散らすパン屋もある。
朝の通勤時間なので交通量だって多い。
モボ君より大きいネコだっている。
……それを総てクリアしたのである。
さすがだ。エライ! カシコイ!
……がしかし、考えてみれば他の犬が怖くて逃げ出した訳で、つまり、飼い主であるボクを見捨てたことになる。
ま、無事に帰ってきて、心底嬉しいのだけれど、なんかナ~
フィジーでみつけた
踊らにゃソン!?

このところ、出版物の著作をめぐって編集プロダクションの与党政治家のような弁解を聞かされ、かなりムカついている。
……詳しいことは、ことの成り行きを見極めた上で後日書こうと思う。
……こんなとき、こんなパプアおばちゃんに誘われたら、もう、面倒なことなんて全部忘れて、そのまま婿養子……なんてことにはならないよね~。やっぱり。
でも、考えてみれば、辺境地を旅していると明日の暮らしもままならないってのに、祭りとなると、そんなことも忘れて踊りあかす人たちも多い。
たまには、頭で考えず、ひたすら身体を動かすことも大切かもね。
話題変わって、
「メディアの権力」の著者、デビッド・ハルバースタム氏が交通事故で他界した。
米国南部の人種差別や公民権運動、そしてベトナム戦争など、その徹底した調査報道の姿勢は、このところ頻発する日本のやらせ報道への戒めとも受け取れ、これぞジャーナリズムの有り様だよな~などと尊敬していた。
ご冥福を祈りたい。
2007年丸沼解禁

週末は雑誌取材で奥日光丸沼湖畔で過ごした。
数日前まで凍結していたという丸沼の湖岸は雪が残り、春の気配は遠かった。
今回は湖畔のホテル「環湖荘」のお世話になり、解禁日の前日から名物「ニジマス風呂」でのんびり。
大型水槽で泳ぎ回るニジマスやブルックを見ながら温泉に浸かるのもこれまた一興。
……詳しいことは、例のごとく某釣り雑誌を立ち読みしてもらうとして、とりあえず「丸沼は魚影が濃い!」とだけは断言しておきたい。
特に環湖荘前のインレットや通称「立木の森」周辺に陣取ったフライフィッシャーはランディングネットが乾く暇もない忙しさ。

いかにも放流モノって感じのニジマスに混じって、厳しい冬を越したヒレピンもチラホラ。
ちなみに、解禁期間中は毎週200~300キロのトラウトが放流されるとのこと。
……だからといって、管釣りスプーンやフライで放流マスの数釣りに走るのは勘弁して欲しい……ものです。