残間通信[釣り・自然・旅・人]

世界65カ国を駆け回ったフォトジャーナリスト残間正之の「釣り」「70年代の貧乏旅行」「辺境地の暮らし」「アンデスの遺跡」など、気ままなフォトエッセー。

どうしてるんだろ

遊牧民の子供

少年と少女は、いつも一緒に羊の番をしていた。
遊牧民の暮らしに、電気も電話も水道もゲームも……なんにもない。
それでも少年の目は輝き、少女の笑顔は素敵だった。

いつも思う。
この少年少女が今、どんな暮らしを……と。

パキスタン北部山岳地帯、アフガニスタンとの国境に近いチトラルにて
  1. 2008/08/28(木) 12:36:07|
  2. 辺境地の暮らし
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未開の裸族発見!?

先住民

先頃、ブラジル政府の国立先住民族保護財団がアマゾンの奥地で撮影した「文明と未コンタクトと思われる先住民」の写真を公表した。

全身を赤や黒に塗った先住民がカメラマンの乗った飛行機に向かって弓を引き威嚇しているのだけれど、はたして、文明と接触した事の無い先住民が爆音をまき散らす巨大な飛行物体に対して威嚇などするだろうか?
普通なら「悪魔の到来だ〜」などと恐れおののいて家の中やジャングルの奥に逃げ込むのではなかろうか?

ペルーアマゾンのイキトス周辺では、白人に土地を奪われたり、観光客の見せ物にさせられ、ジャングルの奥に逃げ込んだインディオが少なくない。
ボクもそんな家族を何度か取材した……その話は悲惨だった。

ともあれ違法伐採によってアマゾン先住民が深刻な危機に直面しているのは事実。
信憑性はともあれ、国際社会に警告を発信することには成功したようだ。

*写真はアマゾンの先住民ではなく、ニューギニアの先住民です。
  1. 2008/06/06(金) 15:35:49|
  2. 辺境地の暮らし
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魚市場ウォッチング〜

ベレンの市場

旅先で一番気になるのは地元の魚市場。
口の型、目の位置、歯並び、胸ビレや尾ビレの大小……実に様々で、「これは肉食だな」とか「こいつは菜食主義者かも」、「お、こいつは陰湿な待ち伏せタイプだろうな〜」とか「こいつは間違いなく猪突猛進型だ!」なんて具合に、あれこれ想像するのは実に楽しい。

この写真はアマゾン川河口の街ベレンの魚市場。
アマゾン川の河口と言っても川幅が300〜500キロもあり、雨期と乾期では水位が20メートル以上も変化し、「どこまでが川で、どこからが海なの!?」なんて議論そのものが空しくなる。
おまけに、河口から1,000キロも上流にイルカやエイが悠然と泳いでいる訳で、ここに並んでいる魚が「淡水魚なのか海水魚なのか!?」なんてことを考えるだけで気が遠くなる。

それにしても、日中の気温は40度を越え、湿度も半端じゃない。
おまけに船に冷凍設備なんてない。
塩漬けとはいえ、何時間も炎天下に曝された魚を食べるにはちょっと勇気が……。

ちなみに、2メートルほどのターポンも並んでました!
  1. 2008/05/13(火) 13:45:50|
  2. 辺境地の暮らし
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未来のアマゾネス

インディオの少女とサル

アマゾンの支流シングー川のほとりにポツネンと建つロッジの少女。
いつもお兄ちゃんと喧嘩しては、お母さんに叱られ半べそ状態。
でも、5分もすると叱られたことなんてすっかり忘れ、ペットの猿と大はしゃぎ。

昼下がり……。
ボクはハンモックに寝そべって、そんな様子を見ながらライムをたっぷり搾ったピンガをチビチビ。
排気ガスも騒音も電話も……惰眠を邪魔するものなし……。
う〜ん 極楽
  1. 2008/04/16(水) 15:41:41|
  2. 辺境地の暮らし
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イキトスの子供たち

イキトスの子供たち

このところお疲れ気味。
さほど忙しい訳じゃないけれど、6年ほど続いていたPR誌の連載が昨日入稿した記事で最終回。ちょっと寂しいというか、ギャラがそれなりだったので、新たな収入源を探さねば釣りにも行けない……。
最終回を向かえる事は1年前から分かっていた訳で、政府与党の「暫定ガソリン税」と同じようなもので、今さら慌ててもどうなるものじゃない。

さて、PR誌の最終回はペルーアマゾン、イキトスのジャングル探検の記事を書いた。
イキトスはアマゾン河口から3,900キロ上流の港町。
近年まで陸の孤島状態だったため、今でもアマゾンらしいアマゾンが残され、熱帯雨林の奥に足を踏み入れるとインディオの家族が昔ながらの伝統を守って暮らしている。
ま、詳しいことはPR誌を偶然見つけたときに読んでもらうとして、この写真はイキトスでのワンショット。
カメラを抱え、高床式住居の立ち並ぶ一角をぶらぶらしていると子供たちがいっせいに集まってきた。
「どこから来たの?」
「ナニしてるの?」
「どうやって来たの?」
「……???」

思えば、昔、辺境地を旅しているといつも20ミリの超広角レンズでも収まらないほど多くの人たちに囲まれた。
ひとりで旅する日本人もそうだが、きっとカメラが珍しかったのだと思う。

今やデジカメ全盛期。
誰でもシャッターを押せば奇麗な写真が撮れる。
おまけに写真の著作権なんてどこ吹く風、無断コピーが横行している。
これじゃボクの仕事なんてあるはずもない……。

さて、どうしようかな〜
  1. 2008/04/10(木) 10:17:12|
  2. 辺境地の暮らし
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ビートルナッツ

パプアニューギニア市場

辺境地を旅する楽しみのひとつに市場ウォッチングがある。
食べたことのない食材は無論のこと、珍しい魚など発見すると、かなり得した気分になる。

この市場はパプアニューギニアのローカル飛行場でのスナップ。
青い実はビートルナッツと呼ばれる噛みタバコのようなもので、ココヤシを極端に小さくしたような感じで、硬い皮をむき、マスタードの実に石灰を付け、一緒に咬む。

その昔、パプアニューギニアは人食い人種の住む島として恐れられたが、確かにビートルナッツを咬んでいると口の中が真っ赤になり、まるで吸血鬼状態。
おまけに、その唾液をペッペッと所かまわず吐くものだから、路上はまるで殺人現場のようなありさま。
ちなみに、頭がボーッとしたり、口の中が痺れた感じになるが幻覚作用は無いので、その方面に関心のある方々、日本にひっそり持ち込んでも無駄ですよ!!
  1. 2007/12/06(木) 17:56:39|
  2. 辺境地の暮らし
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イスラマバードの惨状

パキスタン遊牧民

パキスタンの首都イスラマバードのモスクでイスラム強硬派と政府の治安部隊が衝突し、50人以上の死者が出た。
武装勢力はどうでもいい。
治安部隊もどうでもいい。
気になるのは立てこもりの際、人質にされた人たちだ……。

ここで宗教や政治のことを論じるつもりはないけれど、一時期パキスタンに通い詰めていたボクとしては、とても、とても、悲しい。

写真はパキスタン北部山岳地帯で出逢った遊牧民の子供たちだ。
いつも思うが、この子供たちの未来は、彼らの親や生まれた国の責任だけじゃなく、ボクたちひとりひとりの責任のような気がする……
  1. 2007/07/11(水) 12:00:04|
  2. 辺境地の暮らし
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インドネシアのカツオ漁

カツオの水揚げ

むかし、沖縄あたりで見かけたような、なんとなく懐かしいワンシーンだ。

数年前、インドネシアのスラウェシ島で、偶然、カツオ漁に遭遇した。
炎天下、木造船のデッキで男たちはタバコをくゆらせつつ、ひたすらカツオを待っていた。
男たちの肌は赤銅色で顔には深い皺が刻まれていた。

カツオ漁師

まず、最初に現れたのはカツオ鳥だった。
大きな黒い羽を広げて上空を旋回しつつ、海面の一点を見詰めていた。

……急降下……。

まるで、それが合図だったかのように、水面がボイルし始めた。
小魚が逃げ惑い、その後方で黒と銀の縦縞の魚体が宙に舞う……。

カツオ漁

クジラ、マグロ、ウナギ……。
このところ日本の漁業を取り巻く環境は厳しい。
いっそのこと、国際ルールとして、大型のトロール船で魚を根こそぎ獲るようなことは禁止にしたらどうだろうか。
昔のように、漁場は自分の住む村が見える範囲……。
使っていいのは竿と糸と釣バリだけ……。
シンプルで、いいと思うのだけれど……。

ま、散々世界中の魚を乱獲した日本人が言える立場じゃないけれど、悲しいかな、このままの状況が続けば、世界中の魚が経済発展著しい中国人の旺盛な胃袋に吸収されるのも時間の問題……だよね、きっと。
  1. 2007/06/14(木) 10:56:16|
  2. 辺境地の暮らし
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なにもない暮らし

パプアニューギニア

このところ凄惨な事件が続いている。
なにかとストレスが多いのだとは思うが、
たまには立ち止まって、ゆっくり深呼吸してみたらどうだろうか。

旅していると、いろんな人たちと出会う。
このパプアニューギニアの子供たちは、今でも高床式の家で自給自足に近い暮らしを営んでいる。
電気も電話も水道もガスもトイレない。
当然ながら、テレビゲームもパソコンもコンビニもない。

考えてみたら、ボクの子供のころも似たような暮らしだった。
ダルマストーブの上にはフィラメントの透けた裸電球一個。
毎朝、子牛にミルクをやって、手押しポンプで水を汲み、お風呂の薪割り……。

当時の暮らしに戻りなさいと言われたら、ちょっと躊躇するが、きっと3日も経てば楽しく暮らせるそうな気がする……
  1. 2007/05/18(金) 09:35:51|
  2. 辺境地の暮らし
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ナチュラルハイ!

シンシン男

旅していると、奇妙なお祭りに遭遇する事が多々ある。
呪術的ものもあれば、収穫を祝ったり、先祖に感謝したり、神に捧げたり……その動機は様々だが、どこにでも必ず、普段は仕事もせずにほとんど無気力に暮らしていながら、お祭りが近付くと突然生気を取り戻すお祭り人がいるもの。

ボクは子供の頃から集団行動が嫌いで、お祭りに参加した事がない。太鼓を叩いた事も無ければ、盆踊りで輪になって踊った事も無い。
なのに、先住民族たちの集落を訪問したときには、自分のリズム感の無さにあきれながらもステップを踏むことが多い。
最初は現地の人たちと親睦を深める為だったのだけれど、最近では、ある種の快感に目覚めてしまったのである。

パプアニューギニアのとある集落で、二昼夜、単調なシンシンのリズムに身を委ねていたときのこと。
最初はなんとなく周りに合わせて踊っていたのだけれど、途中からどんどん意識がもうろうとしてきてナチュラルハイになってしまったことがある。
きっと、寝不足や疲労や脱水症状で意識が遠のいたのだとは思うが……

……思えば、アマゾン奥地のインディオの集落でも……
  1. 2007/03/15(木) 12:50:05|
  2. 辺境地の暮らし
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写真を読む

パプア子供5人

この写真を見て、どこの国か、どんな年代か、この子供たちの置かれている環境や暮らしは……。そんなことが、どこまでイメージできるだろうか?

ときたま思うのだけれど、写真は見るものじゃなく、撮影者や被写体の、そのときの置かれている状況や背景を想像しつつ自分なりに読むものじゃないかと思う。
「たんに、上半身裸の子供が6人、それがどうした」という人もいるだろうし、
「この子供たちに、なにか手を差し伸べる事は……」なんて思う人も、
「カメラのレンズは何ミリだろうか……」なんて気になる人もいると思う。

このブログもそうだが、雑誌や書籍など、ボクの発信する写真や文章は大半が一方通行。
読者がどんなことを感じているか、ほとんど知るすべが無い。
ま、聞かない方が傷付かずに済むのかもしれないが、これで良いのだろうか……と疑問に思う事もある……。
  1. 2007/03/12(月) 08:34:10|
  2. 辺境地の暮らし
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パプアニューギニア

パプア笑顔

今回も少女の笑顔だ。
なぜかと言えば、仕事の都合でパプアニューギニアの写真を整理していたら可愛い子供たちの写真が沢山見つかった。
で、フィルムをルーペで覗いているうちに、このまま日の目を見ずに埋もれさせておくのが可哀想になり、せめてブログだけでも、と、公開することにした。

ちなみにパプアニューギニアの人たちは独立心が強いというか、縄張り意識が強く、米や缶詰などの貢ぎ物をもって部族長を表敬訪問して釣りの許可をもらう、なんてことも多々ある。
もう10年以上も前の事だが、ボクの知人がそんな習慣を知らずにテリトリーを侵してしまい、弓矢で威嚇され、這々の体で逃げてきた事がある。
ま、辺境地の釣り人は、釣りのテクニックより、最低限の民俗学の知識が必要かもね。
  1. 2007/03/09(金) 16:13:27|
  2. 辺境地の暮らし
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ひとりシンシンのすすめ

パプアシンシン

このところ凄惨な事件があいついでいる。
ちょっとした何かのきっかけで、心の何かが弾けるんだと思う。
きっと、後になって冷静に考えれば、ちょっとしたつまらないことなんだと思う……。

パプアニューギニアにはシンシンという伝統的な祭りがある。
部族ごとに独自のスタイルがあり、男も女も顔や身体に奇妙な色を塗り込め、徹夜で踊りあかす。
ボクも何度か一緒に夜通し踊ったことがある。
実に単調な太鼓のリズムと単純なステップなのだが、1時間、3時間、5時間と続けているうちに、なんとなくナチュラルハイになってしまう。

心の片隅に、なんとなくモヤモヤしたものを感じたら、思い切って、部屋の中でひとりシンシンなんていかがだろうか?
鏡に向かってボディーペインティングしているうちに、ただただ畳の上でステップを踏んでいるうちに、きっと、なんでこんなことにこだわってたんだろ、なんでこんなことで悩んでたんだろ……なんて思えるはずだ。
ただし、ドアの鍵を忘れずに!

(写真はパプアニューギニア/セピック川河口部の集落にて)
  1. 2007/01/18(木) 15:46:18|
  2. 辺境地の暮らし
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アンダマン諸島

アンダマン地引き網

最近、なんだかな〜 という気分だった。
このブログの更新を含めて、パソコンに向かうのが面倒だった……。
だが、米国の中間選挙結果を見て、ちょっとだけ気分がよくなった。

インドの沖に浮かぶアンダマン島。
15年ほど前、インド政府の特別許可を得て取材する機会を得た。
豪勢な待遇だった。
飛行機のタラップを降りた途端、兵士の銃口に迎えられ、入島審査ではボールペンを抜き取られ、取材先では荷物を徹底的に検査され、おまけにカメラは丁重に没収された……。
思うのだけれど、その度に兵士ともめては銃口を向けられ、よくぞまあしぶとく生きてきたものだ……。
  1. 2006/11/09(木) 19:23:27|
  2. 辺境地の暮らし
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ヒバロ族

ヒバロ族の子供たち

たった500年ほど前まで、アマゾンの熱帯雨林には200〜500万人のインディオが暮らしていた。それが今や20万人を下回り、さらに減少の一途をたどっている……。

考えてみれば、インディオたちは子沢山だ。
5人、10人なんて珍しくもない。
この写真のアマゾン先住民ヒバロ族の子供たちは14人兄弟姉妹だった。
少子化の一途をたどる日本にとってはうらやましい限りだが、一方で、この出生率の高さが、直接民族の繁栄に結びついていないのには、現代社会がもたらした悲しい現実がある……。

もう搾取の時代は終わりにしたいものだ。先住民からも、自然界からも……。
  1. 2006/10/30(月) 15:10:48|
  2. 辺境地の暮らし
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いつだって好奇心旺盛

パプアの子供たち

最近、見知らぬおっさんが子供に声をかけようものなら、即座に警報ブザーを鳴らされ、警官に事情聴取されてしまう。犯罪から子供たちを守るために致し方ないとはいえ、悲しい事だ。

ボクが旅する辺境地はちょっと違う。
オンボロバスに揺られ、村に着いた途端に子供たちにどっと囲まれる……なんてことが多い。子供たちは好奇心旺盛。四方八方から穴の開くほど覗き込み、そして、ちょっとしたリアクションに大笑いしてくれる。
おっさんやおばさんもおおらかだ。
どう考えても現地の言葉など理解できないボクにあれこれ話しかけ、わけも分からないうちに家に招かれてごちそうされたり、村の中を案内されたり、ボクの部屋に押し掛けてきたり……。
……たまには、ほっといてほしいんだけど……なんて思う。でも、彼ら彼女はおかまいなし。好奇心が満たされるまで、トイレだろうが、水浴びだろうが、どこに行くにもついてくる。
いやはや、辺境の旅人、それもホテルにも泊まれない貧乏旅行者には独りの時間なんて贅沢かもね……。
  1. 2006/10/04(水) 12:14:21|
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少女の微笑み

ペルーの少女

高床式の軒下でブタが泥を引っ掻き回し、日向では鶏が砕いた魚の骨をついばんでいた。
いつもの情け容赦のないスコールが過ぎ去り、大気はちょっとだけ涼しく感じられた。

少女は素足だった。
花柄のTシャツは色褪せ、袖口がほつれていた。
手にナイフを持ち、マンジョーカの皮を器用に剥いていた。
ボクは少女にレンズを向けた。少女ははにかんだ。
そして、ちょっとだけ微笑んだ。
……1枚だけシャッターを押した。

ペルーアマゾンのイキトスで出逢った少女。
今でもボクの脳裏に焼き付いている。
  1. 2006/09/21(木) 11:54:03|
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辺境地の旅人の心得

パプア子供

いつも競い合うようにしてボクのタックルを運んでくれたパプアニューギニアの子供たち。ご褒美は7色に変わるアメ玉と鉛筆。
ボクは、意味も無くモノをあげるのは嫌いだ。どんなことでもいいから、とりあえず用事を頼み、そのご褒美としてあげることにしている。
たしかに、彼らの暮らしを見ていると、せめてアメ玉だけでも……と思う。だが、一度でも「ナニもしないでも貰う」ことを覚えた子供は、観光客を見るたびにモノをねだるようになる。哀れで悲しいことだし、その様子を見ている大人たちのプライドを傷つけることにもなる。
*インドなどは「喜捨」の習慣があるので別。

話は変わるが、つい先ほど、腕時計が止まっている事に気づいた。考えてみれば、ここ1週間ほど携帯電話と一緒に机の上に置きっぱなし……だった。
……このまま、両方とも放っとこうかな〜
  1. 2006/09/15(金) 15:31:21|
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素手でお尻を拭く感触

バブサーパス

自慢話と言えるかどうか心もとないが、ボクは半年間、お風呂とトイレットペーパーの無い暮らしをしたことがある。ま、昔はトイレットペーパーそのものが貴重品で、新聞や雑誌を使っていたので驚くことでもないが、ボクが使わなかったのは、旅した国が、お風呂に入ったり、紙でお尻を拭く習慣がなかったからだ。
考えてみれば、今でもそんな国や地域は沢山ある。
あの、素手でお尻を拭くときの、ヌメっとした感触。このブログの読者も何人かは身に覚えがあるのではなかろうか!?

中国とパキスタンの国境に近い標高5,000メートルのバブサー峠で出逢った遊牧民。酸素は薄く、空は宇宙と直結しているような青さだった。
あの時、ボクの向けたレンズに一瞬戸惑い、そして、妹を呼んで一緒のファイダーに納まった青年。今もきっと、あのときと変わらず遊牧の旅は続いているはずだ……
  1. 2006/08/08(火) 11:24:49|
  2. 辺境地の暮らし
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「キャッチ&リリース」もときには…

チョルタ

基本的に「キャッチ&リリース」。つまり「釣った魚を食べずに放す」のがボクの釣りスタイル。もちろん海の魚や管理釣り場のトラウトを食べることはあるが、一般渓流のネイティブな魚は、触ることも写真を撮ることも極力避けてリリースするよう心がけている。
……がしかし、時には自分の心情を曲げることもある。この遊牧民の少年と出逢ったときもそうだった。少年は100頭ほどの羊とともに標高3,400メートルの氷河湖の畔で暮らしていた。
その瞳は湖に負けないほど澄み、そして寡黙だった。
ボクが何匹目かのブラウンをリリースしようとしたときだった。それまで遠くからじっと見つめていた少年が、意を決したように近付いてきて、手を口に運ぶ仕草をしたのだった。
この地で釣りをできるのは外交官などの特権階級のみ。ライセンス料も法外である。当然ながら、トラウトが少年たちの口に入ることはない。
……その夜、ボクは遊牧民の一家に招かれた。黒テントの中に敷かれた絨毯の上には、油で揚げたチャパティ、羊のカレー、そしてキツネ色に揚がったブラウンが誇らしげに並んでいた……
  1. 2006/08/07(月) 15:07:39|
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パプアの歌声

パプアの子供たち

このブログに掲載している写真のオリジナルはほとんどがポジ(スライド)フィルムだ。マニュアル仕様の重いニコンF2を首からさげ、いつもフィルムの残数や3分の1単位の露出を気にしながら、その一瞬を切り取ろうとシャッターを押したものだ……。
今や、デジタル全盛となり、シャッターを押すときの緊張感はまるでなくなった。撮影結果がその場で見られるし、多少問題があってもパソコン処理でなんとか……なんて考えてしまうからだ。便利になったのか、それとも詰まらなくなったのか……。

パプアニューギニアの子供たちだ。電気もガスも水道もないちっぽけな村だったけれど、夜な夜なやってきてはラジカセに向かって歌声を披露してくれた。彼らにとって、自分の声がラジオから流れる機会なんて、めったにない。ちょっとはにかみながら、それでも一生懸命歌ってくれた……。
……この写真のオリジナルは黒の中に黒があるというか、かなり深みのある写真なのだが、デジタル化すると目だけが異様に浮き出て薄っぺらになってしまう。オリジナルをお見せできないのが残念!
  1. 2006/08/06(日) 16:49:54|
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パプアの路上マーケット

パプアの薫製

電気も無い。
当然ながら冷蔵庫もない。
釣ったら、その場で薫製にして露天の市場売る……nそれがパプア流。

地元での一番人気はテラピア、次がナマズ、そしてパシフィックターポンの順だった。
  1. 2006/06/30(金) 10:59:28|
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少女の瞳から勇気をもらった

インディオの少女

この少女と出会ったのはペルーアマゾン,イキトス郊外のスラムだった。
家とは名ばかりの高床式の小屋の前で少女は水浴びしていた。
脇では豚がゴミをあさり,ニワトリが土を掘っくり返し、スコールの後の泥沼のような空き地で裸足の少年たちがサッカーボールを無心に追っていた。
湿度と気温は息苦しいほどだった。

フォトジャーナリストの端くれとして,どんな写真にもなんらかのメッセージを……と心がけている。
だが、メッセージにこだわるとついつい説明的で退屈な写真になってしまう。
この少女の背後に迫る貧困や環境の劣悪さ……それを写し込むのは簡単だった。
だが、少女の瞳を覗き込んだとき、背景なんてどうでもよいことのように思えた。
なにかに躓いたり,なにかで落ち込んだり,なにかで気力を失ったとき……この少女の瞳を思い出して欲しい。
きっと勇気が湧いてくるはずだ。
  1. 2006/06/21(水) 15:04:09|
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ナチュラルハイ!

PNG顔

ナチュラルハイ!って感覚,体験したことがあるだろうか?
ボクは何度もある。最初はヒマラヤをトレッキングしていた時のこと。荷物を担いで標高5千メートルほどの急な崖を登っているときだった。俺って,なんで必死に岩にしがみついてるんだろ? いったいなんで登ってんだろ? 手を離せば楽になれるのに……なんて思いながら,いつしか意識が遠のき,なのに無意識の内に登りきっていた、なんてことがあった。
パプアニューギニアやアマゾン奥地の先住民と踊ったときもそうだった。別にマリファナをやってたわけじゃない。ただ単調なタイコのリズムに合わせて単純なステップを踏んでいただけだ。1時間,2時間,3時間と……。
考えてみれば、最近はナチュラルハイから遠離っている。これって、刺激の無い日々を過ごしてるってことかも。いかん……。
  1. 2006/06/03(土) 12:13:52|
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男の子? 女の子?

遊牧民の顔

「お父さん似で凛々しい眉毛と口元で……」なんて褒めたら,実は女の子だった,なんて経験はないだろうか。ボクは何度かある。
パキスタン北部山岳地帯で出逢ったこの子供,いまだ男の子だったのか,女の子だったのか決めかねている。声のトーンは男の子だったのだが,仕草は女の子のように思えた。考えてみれば,男であるか女であるかなんて、それなりに成長するまで関係ない,そんな気がする。
●ジャワ島地震の募金先
◇日本ユニセフ協会(0120・881052)郵便振替で口座名義は「日本ユニセフ協会」、口座番号は00110・5・79500
◇国際医療NGO「AMDA」(086・284・7730)郵便振替で口座名義は「AMDA」、口座番号は01250・2・40709
*いずれも通信欄に「ジャワ島地震」と明記。
  1. 2006/05/30(火) 14:21:39|
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プロフィール

残間正之

Author:残間正之
北海道生まれの典型的AB型。
辺境地の旅とフライフィッシング、そして雑種犬モボ君を愛するチョイ悪オヤジ。
NHK「世界つり紀行」に出演したほか,アウトドア関連雑誌の連載やFM横浜「ザバ〜ン」の釣り情報などを担当。
主な著書に「だからロッドを抱えて旅に出る」「フライフィッシング・ハイ!」などがある。
*タイトルの「残間通信」をクリックするとトップページに飛べます。

追伸
ホームページAnglers Garlly「世界釣り紀行」(リンクから飛べます)もよろしく!

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