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アンデスの盗掘者

ワッケーロ

夕暮れが迫っていた。
周囲には一片の緑もなく、穴ぼこだらけの荒涼たる土漠が広がっていた。
兄弟が素手でパウダー状の土を掘り、そして何かを掴み上げた。
ミイラ化した頭蓋骨だった。

ペルーでは度々目にする光景だ。

少年たちはワッケーロと呼ばれる盗掘者の子供たち。
ボクが遺跡調査団の一員だと分かってもなんら臆する事なく、「ここにはもう何も無いよ。あるのはガラクタだけさ」と陽気にいいながら、頭蓋骨をサッカーボールのようにして蹴った。

……ボクには彼らをとがめる気になれない。
血縁関係は無いかもしれないが、とりあえず彼らの祖先が残したものだ。
スペイン人に略奪された金銀財宝にくらべれば、子孫になにがしかの富を残せる訳で、先祖も喜んでいるような気がしないでもない。
それにしても、サッカーボールの代わりにされるとは先祖も複雑だろうな……

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プロフィール

残間正之

Author:残間正之
北海道生まれの典型的AB型。辺境地の旅とフライフィッシング、そして雑種犬モボ君を愛するチョイ悪オヤジ。
カメラとロッドを抱えて世界69カ国を駆け回り、NHK「世界つり紀行」やスカパーの「旅チャンネル」や「釣りビジョン」に出演したほか,アウトドア関連雑誌の連載やFM横浜「ザバ~ン」の釣り情報などを担当。
主な著書に「だからロッドを抱えて旅に出る」「世界釣魚放浪記」「フライフィッシング・ハイ!」などがある。
追伸
ホームページ「Anglers Gallery」
ブログ「ゆるゆる北国暮らし」もよろしく。

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