残間通信[釣り・自然・旅・人]

世界65カ国を駆け回ったフォトジャーナリスト残間正之の「釣り」「70年代の貧乏旅行」「辺境地の暮らし」「アンデスの遺跡」など、気ままなフォトエッセー。

キャンベルリバー

キング顔

サーモンは故郷の川に戻ってきた途端、個性的な顔つきになる。きっと子孫を残すために顔つきまで必死の形相になるのだと思う。今回、キャンベルリバーではチャムサーモン1本、キングサーモン6本、カットスロート1本という結果だった。サポート隊員として正味5時間ほどしかロッドを振らなかった割に、好成績だと思う。
3〜5年後、このキングサーモンの子孫に会えれば嬉しいのだが……。

バリバリスペイ

あちこち釣り歩いていると、見かけ倒しのフライフィッシャーに出会う事も少なくない。がしかし、毎朝、我々の隣に立ち込んでいたこのスペイフィッシャーは違う。ファッションからキャスト、そしてランディング……。ナニからナニまで心憎いほど完璧だった。
60歳を超すまではシングルハンドにこだわるぞ、と考えていたのだが、今回、このスペイの優雅さを目にして、ちょっと気持ちが揺らぎ気味である。来年になれば四捨五入して60……だし、そろそろダブルハンド解禁かな……。

ディディモUP

ニュージーランドを始めとして、世界の川を恐怖に陥れているディディーモの繁茂場所を梅村さんに案内してもらった。話には聞いていたが、たしかに川底はベージュ色に染まり、石のひとつを持ち上げ、ディディーモを摘んでみると、濡れたテッシュペーパーのような感触だった。
不気味に石の表面完全を覆い尽くし、水生昆虫が住み着くのは難しいかと思われたが、石の裏を覗くと小さな水生昆虫がけなげに生き抜いていた。B.C.で発見されて20年ほど。嫌われモノも自然界とそれなりに共存共栄しているようだ。
ともあれ、アングラー、そしてカヤッカー、さらには河原で遊ぶ全ての人にお願いである。国内外に限らず、川から川へ移動するときには、シューズの底をしっかり洗い、消毒すること。ベストのポケットに生分解性の食器洗い用洗剤を忍ばせ、それを薄めて3分ほどシューズに浸ければ効果的なはず。
協力を切に切にお願いします!!

これにてカナダ、キャンベルリバーレポート完
  1. 2006/10/17(火) 09:17:18|
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サーモン釣りの長い一日

梅村さん

キャンベルリバーでの1日をざっと紹介しよう。
朝5時半起床。
6時、モーテルのミーティングルームで朝食。
(いつも泊まるラスティックモーテルは朝5時〜11時まで朝食食べ放題)
ちなみにボクのメニューはオレンジジュース、麦芽トースト2枚、コーンフレーク+牛乳、バナナ1本、コーヒー。
6時30分、テラスでウエイディングシューズを履き、そのまま車でポイントに向かう。
6時45分、河原でラインをセットしていると、徐々に川面が明るくなり、それと同時に海の方から霧が川面を這うように流れてくる。
6時50分。本日最初のキャスト開始。
「ヒット〜!!」
「やばい、バッキングが……」
「……」
「くっそ〜!!」
こんなことを繰り返しているうちに時計の針は10時を回り、一旦休憩。

昼、近くのスーパーで食材調達。
1ヶ800円のダンジネスクラブ、生ハム、ズッキーニ、ソーセージ、ブロッッコリー、チーズ、トマト、エシャロット、ビール、ウオッカ……。
モーテルの一角にセットされたバーベキュースペースで盛大に宴会。

午後3時。またもやウェイディングシューズの紐を締め、河原に向かう。
で、歓喜と落胆の4時間を過ごし、モーテルに戻って夕食作り……。
ま、こんな感じである。
がしかし、2日目から同じモーテルに泊まっていたイッタリア〜ノ組との早朝場所取り競争が勃発し、いやはや両者譲らず、結局、最終的には5時半に朝食となってしまった

そんな中、2日目と3日目に地元でフィッシングガイドとして活躍している梅村さんが訪ねてきてくれた。(写真の左がボク、真ん中がキングサーモン君、右が梅村さん)

続きはまた明日……。
  1. 2006/10/15(日) 16:47:12|
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イッタリア〜ノ!

イタリアン

ながらくモボ君のむさ苦しい顔で失礼いたしました!
カナダから何事もなく帰国……と言いたいのだけれど、なんと、行きのJALが6時間も遅れ、おかげでバンクーバーでの国内線乗り継ぎに間に合わず、ボクだけがキャンセル待ちで先行。同行者2名が飛行場泊というアクシデントがあり、前半は飛行場でドタバタ、後半は河原でドタバタ……の旅でした。

ともあれ、毎年恒例のバンクーバー島釣行は、今年もキングサーモンの遡上に恵まれ、朝夕は10〜15キロクラスが連続ヒット。正直、お願い、大物は疲れるので勘弁して〜という感じでした。

キャンベルリバーは、年々国際化が進むようで、今年は英語はもとより、イタリア語、スペイン語、ドイツ語、フランス語が河原を飛び交っていた。
なかでも我らの最大のライバルはイッタリア〜ノの4人組。なにせ朝夕の場所取り競争が激しい。おまけに、本流に走らせちゃランディングできないと分かっていながら、どんどんラインを出すので下流のアングラーは釣りにならない。
ま、なにごとにつけ陽気な彼らである。キングに引きずられて河原をヨタヨタと下る背中に、「グッドラック!」と声をかけるしかない。
続きは明日……。

モボ君に留守を任せてあったのだけれど、ランキングが欄外常態。たまにはポチポチよろしく!
  1. 2006/10/13(金) 09:17:39|
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世界のガイド秘話/オーストラリア編No3

ブルースのバラ

3日目,ついに「バラマンディがわんさかいる秘密の池」に着いた。
岸辺はペーパーバックツリーに覆われ,水面は空のブルーを鮮やかに映し出している。
ここがサバンナのど真ん中であることが嘘のようだ。

アルミボートを車から下ろし,缶ビールとタックルを積み込む。
風もない。物音もしない。
赤茶けた岸辺を薄茶色の影が横切る。
ロックワラビーだ。
ヒョイっと後ろ足で立ち上がり,ツンと首を伸ばし、コクッと首を傾げ,プルプルっと前足を振って,何かを思い出したかのように走り去る……。

ブルースは誕生日に息子からプレゼントされたガイドのもげたタックルでルアーをキャストする。
そしてボクはバーボンの勢いで作ったフライをキャストする。
……結果はご想像の通りである。
なにせ処女地なのである。
バラマンディ、鉄砲魚,ブリーム、ナマズ……まさしくそこはアングラーの桃源郷,オーストラリアの大自然が生んだ「天然水族館」だった。
  1. 2006/06/20(火) 22:07:09|
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世界のガイド秘話/オーストラリア編No2

ワイルドドッグ

「バラマンディがわんさかいる秘密の池」は遠い。
道なき道を進み,ブルースと2日目の野宿。枯れ草を集め、ドッグフード用カンガルー肉の腸詰をフライパンで焼き,バーボンを酌み交わす。

夜も更け,肩に夜露が舞いおりる。
分厚い寝袋に潜り込み、南十字星を見上げると、どこからともなく「ウォーン、ワオ〜ン」と悲しげな吠え声がする。
肉の匂いを嗅ぎつけたワイルドドッグだ。
牧場主たちにとってワイルドドッグは賞金首だ。
集団で家畜を襲うことがあるからだ。
が、考えてみれば、白人たちに村を追われたアボリジニたちが,やむなく置き去りにした犬が野生化したものだ。
ラクダもそうだ。ロバもそうだ。
すべて人間が勝手に持ち込み,それがたまたま繁殖したに過ぎない……。

さてさて、いつになったら湖畔に辿りつけるのか……。
  1. 2006/06/19(月) 20:19:21|
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世界のガイド秘話/オーストラリア編No1

ブルース1

オーストラリア北西部,キンバリー高原のとある場所に住む大酒飲みのブルース。
正式に言えば彼は本職のガイドじゃない。
居酒屋で知り合い,たまたま意気投合し,そのまま大量のワインとバーボンを買い込み,サバンナの奥地にある「バラマンディがわんさかいる秘密の池」を目指しただけである。
ブルースの本職は「ワイルドハンター」。
簡単に言えば,サバンナを駆け回り,野生のカンガルーやラクダ、ロバ(ラクダやロバは野生化して繁殖し問題になっている)などを捕まえ,ペットフードに加工する仕事。

かくしてアルミボートを積み込んだブルースの4WDに乗り込み,秘密の池を目指した。
なにせ、道なんてない。
サバンナを感を頼りに走るだけ。
背丈ほどのアリ塚に体当たりし,雑草をなぎ倒し,ときたま轍にはまった車をジャッキアップし、さらには振動で外れたバッテリーを補強しながら這うように進む……。 
  1. 2006/06/17(土) 20:41:22|
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プロフィール

残間正之

Author:残間正之
北海道生まれの典型的AB型。
辺境地の旅とフライフィッシング、そして雑種犬モボ君を愛するチョイ悪オヤジ。
NHK「世界つり紀行」に出演したほか,アウトドア関連雑誌の連載やFM横浜「ザバ〜ン」の釣り情報などを担当。
主な著書に「だからロッドを抱えて旅に出る」「フライフィッシング・ハイ!」などがある。
*タイトルの「残間通信」をクリックするとトップページに飛べます。

追伸
ホームページAnglers Garlly「世界釣り紀行」(リンクから飛べます)もよろしく!

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