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深夜特急

ゴールデンテンプル

古本屋で沢木耕太郎著「深夜特急」1~6巻をみつけ、ついつい買ってしまった。
20年ほど前に一度読んだことがあるのだが、全巻揃いで630円という値段に、思わず手が出てしまったのである。
ちなみに、この本をご存じない方もいるかと思う。
簡単に解説すれば、1970年代の初め、26歳の青年が香港マカオを起点にインドやトルコを経て南ヨーロッパへと放浪したときの様々な出来事を綴ったノンフィクション作品。

「人のためにもならず、学問の進歩に役立つわけでもなく、真実をきわめることもなく、記録を作るためのものでもなく、血湧き肉躍る冒険大活劇でもなく、まるで何の意味もなく、誰にでも可能で、しかし、およそ酔狂な奴でなくてはしそうにないことを、やりたかったのだ。(「深夜特急」 第一章/新潮文庫)

同時期、ほとんど同じような地域を、似たような気持ちで旅をしたボクにとって、この本は共感を覚えるというより、自分たちの意味のない行動にお墨付きを与えてくれたようで、感謝したものだ……。

この写真は、第3章、インド編の文中にも出てくるシーク教の総本山ゴールデンテンプル。10年ほど前に宗教テロでかなり破壊されたと記憶しているが、今はどうなってることやら……。
……ちなみに、今でもインド人はみんなターバンを巻いていると思っている人が多いようだが、ターバンを巻いているのはごく一部のシーク教徒だけ。念のため……

Fly Fishing ONLY

フライオンリー

資源保護のため、世界的規模でマグロの漁獲数制限が強化されている。
個人的にはマグロよりサンマやイワシ派なのでさほど影響がないが、関係者にとっては深刻な問題だろうと思う。

ま、海外を旅していると、日本の漁船は必ずしも評判が良いとは言えない。とくにエビなどを獲る大型トロール船は資源を根こそぎ枯渇させるだけじゃなく、海底を引っ掻き回す事で、貴重な生態系までも破壊してしまう。
いままで、どれほどの国や地域で、貴重な生き物が絶滅した事か……。

釣りの世界も、年々規制が強まっている。
ニュージーランドやカナダ、米国などでは「フライフィッシング・オンリー」の看板を至る所でみかける。ルアーやエサ釣り派には申し訳ないが、個人的には賛成である。
なぜ賛成かといえば、フライには、釣れるための必要条件が多い。
魚が深いところに潜っていれば無理。濁っていても、風が強すぎても、流れが速すぎても難しい……。
つまり、フライフィッシングは「釣れない」というか「釣りにならない」ことが多い。資源保護のためには好都合だ。

ただ、最近のフライフィッシャーは様々。
美意識やらブライドなんてどこ吹く風。
釣るためには手段を選ばず……なんて、人も少なくない。
個人的にはフライラインとフライの間、つまり「リーダーにナニも付けるべからず!」と書いた看板もお願いしたい、と切に思う。

フィルムが貴重だった

ローマの街角

70年代の旅は角のすり減ったニコンFがお供だった。
レンズは35mm/F2をはめ殺し。
フィルムはヨーロッパではアグファ、中央アジアではコダクロームを使うことが多かった。
あの当時は、メーカー、そして製造番号によって、色がまるで違ったものだ。
また、当時は国によってフィルムの持ち込み制限があり、これぞ! と思う時しかシャッターを切れなかった。

入管でザックの中身を全部ぶちまけられ、1本1本数えられたこともあった。
カメラの裏蓋を開けさせられたり、フィルムを没収されそうになった事もあった。
兵舎に連行されたり、警察に職務質問され、なにやら書面にサインさせられたことも何度かある。
いまや、誰でも簡単に精密な衛星写真が手に入る時代。
橋や道路が軍事機密だ、なんて言ったら笑うかもしれないが、当時は飛行場や国境帯は言うに及ばず、橋や鉄道、トンネル、港だども撮影禁止されている国も少なくなかったのだ……。

ローマでのワンショット。
この色……いかにも、アアグファだな~

プロとアマチュア

リヤカーの親子

昨日、ボート業界に関わる編集者やジャーナリストの会合に出かけた。
世界的に有名な某海洋写真家が、「日本じゃ我々の仕事を正当に評価してくれないし、今、仕事のほとんどは海外だよ……」とつぶやいていた。
同感である。
我々プロの目から見れば、どんなにカメラが進歩しても、プロとアマチュアの差は歴然としている。いや、歴然は大げさだが……かなり差がある。
だが、なかなか、その差に気付いてくれない。
カタログやファッションなど、コマーシャルの仕事ならプロとアマチュアの差が分かりやすい。が、自然相手の写真じゃ、同じ場所で同じ時間に同じカメラのシャッターを押したら、撮った本人だって、どちらが自分のか識別するのが難しい……。
だが、あえてボクは言いたい。見えないかもしれない。気がつかないかもしれない。でも、きっと、その写真の裏に潜むナニかが違う……と。

生意気な事を書いたわりに、ど~ってことのない写真だが、とりあえずペルーの首都リマの郊外で撮ったスナップ。
この何気なさ……でも、後部座席の子供の表情に注目してほしい。
小さすぎて見えないって!? 
残念だな~ 
そこにプロの視点が潜んでるのに……。

720円

チェスをする親爺

先日、ちょっとショックなことがあった。
古本屋、それも激安の「BOOK OFF」で自分の著書をみつけてしまった。
ついつい周りを見回し、誰も見ていないのを確認してから本を手に取り、値段を見た。
720円。
定価の半値以下……。

ま、105円コーナーにでも並べられたら、しょうがないから自分で引き取ってやるか……などと、なんとも複雑な気分で、元の位置に戻した。

印税暮らしを夢見てあれこれ本を出したけれど、どれも泣かず飛ばず。
いやはや、ビーチでのんびりゲームなんて、夢のまた夢……。

またひとり去った

サハリンおばさん

また、ひとりの釣り雑誌編集者が業界を去った。
つい先日まで、釣り業界の未来を熱く語っていたのに……。

それにしても、ここ数年で何人の知人がこの業界に別れを告げたことか……。
とりあえず、みんなみんな、お疲れさま。
(写真はサハリン州ユジノサハリンスクの街角)

フライボックス

フライボックス01

フライボックスを覗けば、そのアングラーの性格が分かるような気がする。
寸部の隙もなく、サイズ順にきっちり並べている人もいれば、なんの脈絡もなく、だた詰め込んだだけの人もいる。
ボクは、恥ずかしながら後者だ。
フィールドに行く前には、それなりに整理するのだけれど、すぐにグシャグシャになってしまう。
考えてみれば、パソコンのデスクトップもそんな感じ。
ときたま思いついた様に整理するのだけれど、1週間もすれば、あれ、あの写真はどのファイルに納めたっけ、などと慌てることも少なくない。

このボックスの中身は、釣友のサーモンフライ。
見た目は雑だが、かなり実践的なフライがビッシリ。
そういえば、この釣友。
普段の行動はちょっとがさつだけれど、どんな状況下でも、あの手この手を駆使して、最後の最後には大物を釣るんだよね~

レッドスナッパー

レッドスナッパー

大きくて、パワーもあって、ゲーム性も高い……なのに、いつも外道扱いで嫌われものの魚がいる。
このバラフエダイ(レッドスナッパー、レッドフィッシュなどとも呼ばれる)も、そんな魚だ。
きっと、シガテラ毒があって(ない地域もある)食料として向かないことがその理由だと思うが、そもそもゲームフィッシングはリリースすることが前提。美味いか不味いか、食べられるか食べられないかで、魚に優劣をつけるのはおかしいと思う……。

ま、毒があるから……と、差別されながらもリリースしてもらえる魚はまだ幸せだ。
防波堤などではクサフグやゴンズイ、ボラなどがそこかしこに捨てられ、ミイラ化している。
もし、自分が魚だったら……などと考えると悲しくなる。

本物は絵になる

ベスパ

朝から古典落語のカセットを聴きながらパソコンに向かっていた。
残念ながら古典落語はBGMに向いていないことを再認識した。
考えてみれば、機内放送ではいつも落語を聴いている。
寝るのには、最高なんだけれど……。

スペインの港町で見かけたベスパ。
昔からほとんど変わらないこのスタイル。
これが飾らぬお洒落というか、粋ってものかもね。

アンダマン諸島

アンダマン地引き網

最近、なんだかな~ という気分だった。
このブログの更新を含めて、パソコンに向かうのが面倒だった……。
だが、米国の中間選挙結果を見て、ちょっとだけ気分がよくなった。

インドの沖に浮かぶアンダマン島。
15年ほど前、インド政府の特別許可を得て取材する機会を得た。
豪勢な待遇だった。
飛行機のタラップを降りた途端、兵士の銃口に迎えられ、入島審査ではボールペンを抜き取られ、取材先では荷物を徹底的に検査され、おまけにカメラは丁重に没収された……。
思うのだけれど、その度に兵士ともめては銃口を向けられ、よくぞまあしぶとく生きてきたものだ……。

あきらめないで!

パキスタン学童

いじめによる自殺や必修科目の履修問題など、学校が揺れている。
責任回避というか、まるで無責任な対応やら言い訳を繰り返す学校側や教育委員の対応にはあきれるが、ま、固い内容は他のブログやメディアに譲として、ボク個人は「学校に通えるって幸せなことだ!」と、それだけは声を大にして言いたい。

内戦や貧困で学校に行けない子供たちも沢山いる。
片道2時間以上も山道を歩いて登校する子供もいる。
ノートの買えない子供も、学校の窓から教室を覗くだけの子供もいる。
ある意味で、学校に通えるのはとても贅沢で幸せなことだ。
自ら命を絶つなんて、自分勝手で、親不孝で……もってのほかだ。
自殺するだけの勇気と根性があるなら、とことん戦うべきだ。
絶対に、あきらめちゃいけない。

この写真は、パキスタン山岳辺境地域の学童たちだ。
ボクの広げた世界地図を覗き込んで、ひとりの学童が言った。
「ホンダ、スズキ、ソニー、ナショナル……日本はこんなに小さいのに凄い……」と。

エンフィールド

エンフィールド

最近、ガンコ親爺をとんと見かけなくなった。
もの分かりが良くなったのか、それともあきらめたのか……。

ロイヤル・エンフィールド。
年式不明、排気量不明、目撃地アンダマン諸島、インド製。
このバイク、50年ほど前から形はほとんど変わらず、今でも製造されている。
これって、ガンコなんだろうか?
それとも、こだわりなんだろうか?
はたまた、あきらめなんだろうか?

哀れ本栖湖のニジマス

本栖湖早朝

本栖湖の朝焼け……相変わらず神秘的である。
がしかし、悲しいことがあった。
釣れたニジマスの口からプラスチックワームが出てきたのである。
本栖湖ではブラックバスの放流は禁止されている。
にもかかわらず、足下にはワームやスピナーベイトが散乱していた。
ブラックバス釣りがいけないとは言わない。
いや、管理釣り場で大物を競い合っているより増しだと思う。
がしかし、環境問題がこれだけ叫ばれている昨今、平気で生分解しないブラスチックワームを使ったり、鉛入りのジグヘッドやショットを使うのはいかがなモノか。
釣り人が、環境保護や資源保護を訴える人たちの敵にならない事を望みたいものだ。

久々にモボちゃん登場!

モボ君バカだらけ

秋は植物にとって、新たなる旅立ちの季節。
ときには風に吹かれて、ときには渡り鳥の胃袋に納まって、ときにはモボ君の毛にしがみついて……。
かくして、散歩のたびに多摩川の野生児モボ君はこの有様。
ま、これも自然の摂理か……。

アイスランドの大西洋鮭

アイスランド釣りシーン

アイスランドの鉛色の川面にタイムオーバーが刻一刻と迫ってくる。
全ての幸運に見放されたアングラーは、今度こそ正真正銘のラストキャストだ……と心に言い聞かせつつ、さらに何度目かのラストキャストを繰り返す。

フライフィッシングは懲りない人たちの遊戯だ。
いつだって、次こそ……と思える楽観主義者の遊戯でもある。
ともかく、信じる事だ。

大西洋シャケ尻尾

さすれば、きっと、最後の最後に、こんな大西洋鮭(アトランティックサーモン)に出会えるはずだ。

世界最大の有隣淡水魚ピラルクー

メシアナ島で待つ

昨日、久しぶりに富士五湖のひとつ本栖湖に行ってきた。
30年ほど前、ガイドが凍る季節になるとモンスターブラウンを求めて毎週通ったものだ。
……だが、いつしかブラックバスが密放流され、それと同時に不心得者のアングラーとゴミは増え続け、そしてモンスターは姿を見せなくなった。

……フライフィッシャーが胸までウェーディングして向かい風に立ち向かっていた。
一時期、騒音をまき散らしていた水上バイクや競艇の練習艇も完全に姿を消し、ブラックバスも徐々に数を減らしている。フライラインが廃油でベトつく事もなくなった。
ニジマスの放流が増え、モンスターブラウンは身を潜めたままだけれど、徐々に、30年前の、あの本栖湖が戻ってきているような、そんな気がした。
今週末も、また行こうと思う。

場面変わってアマゾンである。
淡水魚の宝庫アマゾンとて、大物釣りは、本栖湖のモンスターブラウンのごとく、ただひたすら自分の幸運を信じて待つ、それに尽きる。
ピラルクー2人組

さすれば、こんな瞬間がやってくる。
(世界最大の有隣淡水魚ピラルクー)

ヒバロ族

ヒバロ族の子供たち

たった500年ほど前まで、アマゾンの熱帯雨林には200~500万人のインディオが暮らしていた。それが今や20万人を下回り、さらに減少の一途をたどっている……。

考えてみれば、インディオたちは子沢山だ。
5人、10人なんて珍しくもない。
この写真のアマゾン先住民ヒバロ族の子供たちは14人兄弟姉妹だった。
少子化の一途をたどる日本にとってはうらやましい限りだが、一方で、この出生率の高さが、直接民族の繁栄に結びついていないのには、現代社会がもたらした悲しい現実がある……。

もう搾取の時代は終わりにしたいものだ。先住民からも、自然界からも……。

ホンモノは何処へ?

スペイン犬

先日、某釣り具屋で「10回以上通ってさ~、やっと80センチのイトウを抱きしめたよ! 感動したな~……」と、お客が店のスタッフに自慢していた。
思わず、「おめでとう!」と言おうとしたら、なんと、釣ったのは管理釣り場だったそうな……。

ま、最近の釣り自慢なんて、こんなのばっかりのような気がする。魚も釣り人も、ホンモノは何処へ行ってしまったんだろうか……。

この写真を見て、こんなの誰でも撮れる……と思う人も多いと思う。たしかに、その通りだ。だが、この写真を撮るには、スペインまで行かなくちゃいけないし、犬だって偶然居合わせなくちゃいけないし、太陽の光だって射してなくちゃいけないし、ドアから顔を覗かせているおばさんだって居なくちゃいけない。

撮るのも釣るのも簡単だ。ま、デジタルならごまかすのも簡単だけどね……

レッドテールキャットフィッシュ

レッドテール

風邪が長引いているせいか、どうにも休憩モードから抜け出せない。
ま、そんな時は大物を釣ってはしゃいでいる自分の姿を……なんて思ったけれど、これまた冴えない。
眠そうである。それもそのはず、真夜中である。
ここはアマゾン川の支流のそのまた支流の支流……クルルアスー川。
地元ブラジル人アングラーがパライソ(天国)と賞賛する魚の宝庫。
昼間はピーコックバスやカショーハがイレパク。
陽が暮れ、夕食が済むと、第2幕、ナマズ釣りの幕開け。
タイガーショベルノーズ、ピライーバ、そしてピララーラ(レッドテールキャットフィッシュ)……。いずれも体力勝負のモンスターぞろい。
腕の筋肉は悲鳴を上げ、腰はグキグキ……。

タイマス休息

かくして、昼間はご覧の通りである。
(タイマス第3キャンプにて)

旅に出たい

客車

このところお疲れ気味。
旅に出たい。

シカゴサンセット

この季節になるとシカゴブルースが恋しくなる。
春も夏も冬もだめ。やっぱり、ブルースは秋、それも最後の枯れ葉が必死に枝にしがみついている季節がいい。
冷たい雨の中、コートの襟を立て、背中を丸めてドアから飛び込み、キツーいウオッカをカ~ッっとあおって、隅の方の光の当たらないボックスに深々と腰を沈めて聞くのがいい……。
……時間はあるのに金がない。トホホ……

時空を旅する楽しみ

アンティーク屋

ある知人が「米国は歴史が浅い。だから骨董品収集に目がないんだ。きっと、歴史や伝統もお金で買えると思ってんだろうね」と言っていた。
たしかにルート66を旅していると、コンビニより骨董品屋の方が多い。だが、正直、中を覗くと骨董品というよりも、古い民具というか、ガラクタばかりが目につく。
住み慣れた家を何らかの事情で離れるときに残していった物なのだろうけれど、そんな道具をひとつひとつ手に取って見ていると、なんとなく、その時代にタイムスリップできそうで楽しくなる。

そういえば、今手元にあるシェークスピアの古いリールはこの店で手に入れた物だ。あのリールの持ち主は、今、どうしてるんだろうか……。

ボロ馬車

その昔、こんな馬車に一躍千金の夢をのせてカリフォルニアを目指した……はずだ。
それが、ここに、こんな風に打ち捨てられているってことは、夢を途中で諦めたんだろうか、それとも、別な夢に遭遇したんだろうか!?

ルート66の残照

ヒストリック66

なんてことのない写真なのに、記憶の片隅に焼き付いて離れない写真がある。
この写真もそんな写真の一枚だ。
なぜ記憶から離れないのか、明確に説明する事は難しい。だが、この写真を観ていると、なんとなく懐かしさがこみあげてくる。

シカゴからロサンゼルスへと続くルート66。
そこを辿っていると、こんな忘れられた街がいくつもある。
時代の流れとともに人の流れも変わる。
……日本の宿場町のようなものかもしれないな……。

トラック66

街もそうだが、車も用済みは捨てられる。
いや、捨てられるならまだ増しかもしれない。スクラップとして生まれ変われるチャンスがあるからだ。だが、ほとんどの場合、捨てられるのではなく、放置され、記憶から忘れ去られ、そして人知れず朽ちてゆく。人間も同じかな……。

タキタロウ=蝦夷イワナ?

タキタロウ002

大鳥池でウエットフライにヒットしたイワナのアップである。
他にも紋様が陸風型の蝦夷イワナ風だったり、降海型のアメマス風だったり、ニッコウイワナ風だったり……といったイワナが数種類釣れた。
1日1,000円の遊漁券を徴収するために、ヒメマスや外来種のブルックトラウトを放流している大鳥池である。あちらこちらから集めたイワナの交雑が進んでいても不思議はない。
……正直、困ったものだよね、ホント。

ま、どのタイプが1メートルを超えるタキタロウになるのかは分からない。だが、ボク個人の見解としては、蝦夷イワナが大鳥池という特殊な環境に恵まれて大きくなったのではないか……そう思う。
大鳥池は周囲をブナの原生林に囲まれた山上湖。水量の安定した3本の流入河川があり、産卵には支障無く、湖なのでエサが豊富である。釣り人など、天敵も少なく、完璧なエコサイクルが確立されていたのである。
考えてみれば、1898年から10年以上に渡ってヒメマスを放流しているのに、当時の記録にタキタロウの目撃情報が無い。ということは、ヒメマスの稚魚に蝦夷イワナの稚魚が混じっていた事も大いに考えられる。

……ま、いずれにせよ、幻は幻のまま、そっとしておくべきだと思う。そのためにも、まかり間違ってタキタロウが釣れたら、剥製も魚拓も辞めにして、即リリースを!!

こんな魚みかけませんか?

滝太郎02

こんな顔で、こんな体型の魚を釣ったことはありませんか?
実はこの魚、山形県の大鳥池で釣り上げた、タキタロウの小型版……ではないかな~と勝手に思い込んでいる魚なのです。
「タキタロウ」といえば、漫画「つりキチ三平」の主人公サンペイ君も獲り逃がした幻の巨大魚。NHKを始めとして、地元新聞社などが水中カメラまでも持ち込んで調査したものの、その実態は謎のまま……。

滝太郎01

タキタロウの目撃&捕獲情報は以下の通り。
●1200年前
「1丈2尺(約4.2メートル)ほどの大きな鳥が池の方へ飛び、それを追うようにして大きな魚が沢を上って行き、それが大鳥池の由来になった」と伝えられている。
●1898年~1914年
 関原東田川郡郡長たちが数万匹のヒメマスを放流したとされるが、その当時の記録にタキタロウの目撃情報はない。
●1910年
 大鳥池の水門工事中にダイナマイトを爆破させたところ、人間の背丈ほどの魚が浮いてきたのが目撃される。
●1917年
 水門調査員2人が体長1.5メートル、重さ約40キロの巨魚2尾を投網で捕獲。水門工事作業員約20人の4日分の食料となった。
●1939年
 水門作業員が産卵中の巨大魚発見。2尾の内の1尾を捕獲。サイズは約70センチで、口が裂け、牙があったとのこと。
●1965年
 大鳥池に流れ込む中沢で2尾捕獲。オス約60cm、メス約70cmで、魚拓をとってから食べたそうだ。ちなみに、その魚拓は朝日村の山村開発センターに展示されている。
●1982年
 以東岳登山に参加した地質学者や村役場などのグループ4名が、大鳥池の湖面に全長3~4メートルの巨大な魚の群れを発見。
●1983年
「タキタロウ調査団」が結成される。第一回の調査で魚群探知機に2メートルの魚影をとらえた。同年にNHKが協力して水中カメラなどを持ち込んで2度目の大掛かりな踏査を行ったが、目覚ましい結果は得られずに終了。同年10月21日。山形放送のカメラマンが湖面で弧を描く巨大魚をビデオで撮影成功。
●1985年
 3回目の調査で体長70センチ、重さ5.6キロの巨大魚が刺し網で捕獲され、研究者によって「アメマス系のニッコウイワナ」及び「オショロコマに近いアメマス」である、との推論が出された。ただ、サイズが小さいため、捕獲されたのはタキタロウではなく、本物のタキタロウは別にいる、との説も有力である……。

キャンベルリバー

キング顔

サーモンは故郷の川に戻ってきた途端、個性的な顔つきになる。きっと子孫を残すために顔つきまで必死の形相になるのだと思う。今回、キャンベルリバーではチャムサーモン1本、キングサーモン6本、カットスロート1本という結果だった。サポート隊員として正味5時間ほどしかロッドを振らなかった割に、好成績だと思う。
3~5年後、このキングサーモンの子孫に会えれば嬉しいのだが……。

バリバリスペイ

あちこち釣り歩いていると、見かけ倒しのフライフィッシャーに出会う事も少なくない。がしかし、毎朝、我々の隣に立ち込んでいたこのスペイフィッシャーは違う。ファッションからキャスト、そしてランディング……。ナニからナニまで心憎いほど完璧だった。
60歳を超すまではシングルハンドにこだわるぞ、と考えていたのだが、今回、このスペイの優雅さを目にして、ちょっと気持ちが揺らぎ気味である。来年になれば四捨五入して60……だし、そろそろダブルハンド解禁かな……。

ディディモUP

ニュージーランドを始めとして、世界の川を恐怖に陥れているディディーモの繁茂場所を梅村さんに案内してもらった。話には聞いていたが、たしかに川底はベージュ色に染まり、石のひとつを持ち上げ、ディディーモを摘んでみると、濡れたテッシュペーパーのような感触だった。
不気味に石の表面完全を覆い尽くし、水生昆虫が住み着くのは難しいかと思われたが、石の裏を覗くと小さな水生昆虫がけなげに生き抜いていた。B.C.で発見されて20年ほど。嫌われモノも自然界とそれなりに共存共栄しているようだ。
ともあれ、アングラー、そしてカヤッカー、さらには河原で遊ぶ全ての人にお願いである。国内外に限らず、川から川へ移動するときには、シューズの底をしっかり洗い、消毒すること。ベストのポケットに生分解性の食器洗い用洗剤を忍ばせ、それを薄めて3分ほどシューズに浸ければ効果的なはず。
協力を切に切にお願いします!!

これにてカナダ、キャンベルリバーレポート完
プロフィール

残間正之

Author:残間正之
北海道生まれの典型的AB型。辺境地の旅とフライフィッシング、そして雑種犬モボ君を愛するチョイ悪オヤジ。
カメラとロッドを抱えて世界69カ国を駆け回り、NHK「世界つり紀行」やスカパーの「旅チャンネル」や「釣りビジョン」に出演したほか,アウトドア関連雑誌の連載やFM横浜「ザバ~ン」の釣り情報などを担当。
主な著書に「だからロッドを抱えて旅に出る」「世界釣魚放浪記」「フライフィッシング・ハイ!」などがある。
追伸
ホームページ「Anglers Gallery」
ブログ「ゆるゆる北国暮らし」もよろしく。

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